クレジットカード現金化(クレカ現金化)とは?
クレジットカードはカード会社からキャッシング枠を付与されていれば、その枠の範囲内の金額でカード会社からお金を借りることもできます。
それに対し、クレジットカード現金化とは、クレカ現金化業者を通じて、クレジットカードのショッピング枠を利用してお金を手にいれる手法です。
- クレカ現金化業者が指定する品物をクレジットカードで購入。
- クレカ現金化業者は購入代金の8〜9割の金額を銀行振込でキャッシュバック。
このような方法で、クレジットカードのショッピング枠のお金を現金に換えます。
購入代金のうち、8〜9割の現金があなたの手元へ、残りの1〜2割がクレカ現金化業者の手数料となるわけです。
購入するものも品物自体に意味はなく、実際には500円くらいの景品を50万円とかで購入する形になります。
例えば、すぐまとまった現金が必要になり、クレカ現金化業者のサイトから50万円分の商品を購入します。
するとクレカ現金化業者からは即日、または翌営業日に40〜45万円の送金がある。
1〜3ヶ月後、今度はカード会社から正式に50万円の請求が届くというわけです。
クレジットカード現金化はお金が即金で手に入るとはいえ、よく考えればかなり損をする取引ですね。
クレジットカード現金化はカードローンの審査に通らない、お金を貸してもらえなかった方でも、自分名義のクレジットカードのショッピング枠に余裕があれば現金を即金で手に入れられるため、お金に困って手を出してしまう方も少なくないのが現状です。
クレカ現金化の問題点とデメリット
クレジットカード現金化の利用は、様々な問題点やデメリットを含んでいます。
これらを知らずに即金に目がくらんで利用してしまい、後からさらにお金に困ってしまう方も少なくありません。
クレジットカード現金化の悪質業者の存在
クレカ現金化業者の中には、最初から現金を騙し取ることを目的に、換金率の高さなどを謳い文句に顧客を呼び集めている悪質な業者もあります。
そのような業者に引っかかると、お金に困って、クレカ現金化業者の指定する商品をカードで購入後、現金のキャッシュバックがなされない。あるいはHPに記載の還元率とは全然違う少額しかキャッシュバックされないといったトラブルがあります。
何の役にも立たない商品をありえない金額で購入したという取引の事実と、カード会社からの高額の請求がやってくるだけという、消費者をカモにした方法です。
これに引っかかってしまっても、取引自体はクレジットカードで普通に買い物したのと変わりませんから、カード会社はもちろん、現金化業者からもお金を取り戻すのは難しく、一時は社会問題になっていたほどです。
最近では、消費者庁等がクレジットカード現金化に対して強く注意を呼びかける、カード会社の方でもカード利用停止などの措置を取り出した成果により、悪質にお金を騙し取るクレカ現金化業者はかなり減っています。
「クレジットカードショッピング枠の現金化」とは、本来、商品やサービスを後払いするために設定されている「ショッピング」の利用可能枠を換金する目的で利用することです。 クレジットカード会社はこれらの行為を認めていません。絶対行わないでください
引用元:クレジットカードのショッピング枠の「現金化」の誘いに注意|日本クレジット協会
クレカ現金化業者の方でも、一時的に悪どく大儲けするより、現金化業者としてちゃんと取引している方が長い目で見ればトラブルなく儲かる、という考えに変わっているふしも見受けられます。
しかし、注意が必要なのには変わりがありません。
クレカ現金化は金利(手数料)がヤミ金並みに高く、後から返済に苦しむ
クレカ現金化業者を通じたクレジットカード現金化は、契約通りにきちんと実行されれば即金でお金が手に入りますが、それでも手数料は異常に高いのが大きなデメリットです。
換金率90%を謳う現金化業者でも、10%は手数料として取られるわけです。50万円を換金率90%で取引すれば、手元には45万円振り込まれ、業者には5万円の手数料を支払う形になります。
ちなみに消費者金融での最高年利である年率18.0%で50万円を借りた場合、50万円を1年かけて返済しても金利は45,839円。5万円以下なのです。
クレジットカード現金化業者は、一見お得に思える還元率90%でも、消費者金融よりはるかに高金利です。これが換金率80%などであれば、さらに高金利の借入となります。
また、クレカ現金化によりクレジットカードのショッピング枠での買い物もしていますから、カード会社からも支払いサイクルに合わせて1〜3ヶ月後に支払いの請求がきます。
これも一括で支払えない場合は、分割払い・リボ払いで支払うことになりますが、当然分割手数料、リボ払い手数料が発生します。
クレカ現金化業者にも手数料を支払った上で、カード会社にも手数料が2重に発生してしまうのです。
クレジットカード現金化を利用したツケは後から大きくなってやってきます。クレカ現金化業者の利用は最終的なカード会社への支払いまで含めて考えると大変損をしてしまいます。
クレジットカード会社にカード利用を停止させられる
カード会社にクレカ現金化業者でのカード利用が知られると、カード利用を停止させられる可能性もあります。
カードのショッピング枠の現金化は、カード会社にとっては本来のクレジットカードの使い方ではありません。カード会社から不正利用と判断されれば、カードの利用を停止されてしまいます。
カードの紛失などではなく、意図的にクレカ現金化業者を利用したのが知られたら、カード会員資格を喪失する場合もあります。
クレカ現金化の利用を考える方であれば、すでに新しいクレジットカードの申し込みができなくなっている場合もあるでしょう。カードの利用資格を失うようなデメリットは避けるべきです。
クレジットカード現金化は違法じゃないの?
クレジットカードを利用して商品購入をすること自体は通常の一般的な利用であり、まったく違法ではありません。
そのためクレジットカード現金化を明確に犯罪として、はっきり取り締まる法律、法令はないのが現状です。
ただし、商品購入だけしてもらってお金を騙し取ったり、運転免許証やカード番号を悪用するようなクレカ現金化の詐欺業者のトラブルもあったことから、消費者庁では強く注意を呼びかけています。
また、クレカ現金化業者によっては、暴力団のような反社会的勢力の資金源になっている可能性もあります。
現金化業者の利用者が警察に逮捕されるような事はないものの、相当グレーな取引と考えるべきでしょう。
他人のクレジットカードでも現金化はできるの?
拾った財布の中に入っていたクレジットカードや、妻が夫名義のクレジットカードを使ってクレカ現金化を申込むようなことはできるのでしょうか?
クレカ現金化業者も以前と違い、今は比較的まともな業者が増えているため、現金化利用の前に本人確認をするところが多いです。
運転免許証のコピー等の提出を求められる所や、申し込み者の連絡先に電話をかけて本人確認をするところもあります。
業者によって本人確認などの方法はまちまちですが、クレジットカードの名義人と異なる方の申し込みはできないと考えましょう。
逆に、仮に他人のクレジットカードで現金化できたとしても、そのようなところは悪質業者の可能性が高くなります。
いくらお金に困っているとしても、その後にどのようなトラブルに巻き込まれるかわかりません。トラブルの渦中に敢えて首を突っ込むようなことはやめましょう。
クレジットカード現金化は仮にまともな現金化業者と取引できたとしても、手数料はヤミ金のような利率でその後のカード会社への支払いにも苦労します。
また、クレジットカードが使えなくなってしまうことも大いにあり得ます。
今すぐどうしてもお金を借りたい。今日中になんとかしてお金を貸して欲しい。そんな切羽詰まった方の足元を見る、限りなくブラックに近いグレーな取引です。
「カードさえあれば誰でも絶対お金を借りれる」みたいな宣伝文句も見受けますが、鵜呑みにしてはいけませんよ。